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菩提寺を歩こう


★竜王山の登り方

竜王山(りゅうおうざん)には地元の人も知っているようで知られていない登り口があります。基本的に竜王山は登山やハイキングをする場所ではありません。
菩提寺山(標高 353.3m)の北側に突き出た低い頂を竜王山と呼ぶようで、実際には菩提寺山の一部と言うことになります。
竜王山の膝元には「みどりの村」という団地があります。北面のこの団地は東西にA地区・B地区と小さな川で分けられています。これが竜王川なのですが、普段は水がありません。B地区の川沿いを遡っていくと団地の最上部へ到達します。そこにガスボンベ庫があるのですが、その脇に細くて急な坂道が造られています。この上には昔、上水道の給水タンクがありました。今は、移設されています。

(1)積み重なる三重岩 (2)登り道を上から見る
 

さて、40度はありそうなアスファルトの坂を上ると高台のような更地があります。ここが昔のタンクの跡地です。見上げると奇妙に積み重なった3つの岩(1)があります。ここから見える町並み(2)も良いのですが、ここまでは地元の者でも知っています。さらに、ここから山道を使って頂上を目指すのです。これからが本番なのです。
上に行く道は一つですが、山肌の削れた場所(3)をよじ登らなければなりません。非常に足下が険しく滑りやすくなっています。そこさえ登ってしまえば後は、山道が頂上まで案内してくれます。

(3)山道がある崖 (4)頂上の岩
 

山道は細く、両脇は急な斜面になっていますが、木々が密生していますので、落ちることはないでしょう。所々、大きな岩石が2つ3つと折り重なっている場所があります。ちょうど、景色を見るために立ち止まると良いポイントになります。途中、下の土が流れて岩が宙に浮いている場所がありますので注意してください。4ヶ所くらいその様なポイントがあって、頂上らしき場所にも積み重なった岩(4)があります。
実際の見晴らしは頂上よりも途中の方が良く、下の写真は途中の岩場で北から南へと連写した写真をつないだものです。頂上からは菩提寺山の方に視界が開けており、竜王谷の様子を見ることができます。

 

時間は15分くらいですが、上から見下ろすとかなりの高低差を感じます。昔は沢で小さなカニを捕まえたモノですが、今でも上流近くはシダ類が多く茂っています。竜王山の頂上近く(標高約280m)も同様にシダが生えていますので、そこまでくれば良い景色を拝むことができます。方角としては北の雨山から東南までを見渡せます。東には十二坊が見えます。南側は菩提寺山の山頂があり、旧菩提寺の集落は見えません。
暇のある方は頂上を越えて山道を辿ってみてください。きっとすばらしい発見があるはずです。

[96/11/14]

★十二坊の登り方

石碑 遠景
(1)山頂への道中にある石碑 (2)イワタニランドから見る十二坊
 

十二坊(じゅうにぼう)には南北朝時代に建てられた善水寺があり、名水の湧くことでも知られています。
この山は東西に長く延びており、東の方は岩根山とも呼ばれ、標高405.1m の山頂があります。十二坊はその東西から車で登ることがで、西は十二峰林道、東は大谷林道があります。ただし、道幅が狭く、見通しも悪く、カードレールも少ないため、車で登る際は一層の注意が必要です。
頂上には小さな休憩所が設けられていて、北・東・南の景色が開けています。しかし、菩提寺は山の西にあるため頂上からは見ることができません。

石碑 遠景
(3)林道入口(菩提寺から) (4)林道入口(竜王から)
 

菩提寺から名神の竜王インターへ向かって行く途中に、十二坊へ上がる十二峰林道があります。菩提寺のイワタニランド(2)を抜け、近江台団地の入口を過ぎて、竜王町へ入る手前の細い道(3)(4)(5)です。舗装されたその道へ右折して入ると3ヶ所の避難所を通り過ぎます。その先は大きな休憩地点が1ヶ所と頂上の休憩所があるだけで、道が狭いため簡単にUターンすることができません。
奥まで行くと菩提寺は見えないので、途中に景色の開けた場所が2・3ヶ所で止まるしかありません。林道をクネクネと登り始めると20m程のアンテナ塔(関西デジタルホン)が右手に見えます。そこを通り過ぎてすぐ右にカーブすると、切り立った土壁(6)が目の前に現れるます。そこを過ぎてから車を寄せると良いでしょう。
その土壁を脇からよじ登って向こう側へ回ると、眼下に菩提寺全体が見渡すことができます。この周りはイノシシ用の罠が仕掛けてあるらしい(地主の警告板があった)ので、岩場から横は斜面も急なので危険です。

山道1 山道2
(5)十二峰林道 (6)切り立った崖
 

このポイントは標高約254mの地点で、ここから見る菩提寺は右手(北)に名神が見え、その向こうに雨山(9)があります。この雨山と名神に挟まれた場所が「ハイウェイ・サイドタウン」です。また、その後ろに三上山(近江富士)(9)の姿があります。三上山は隣の野洲市ですから、雨山から南が菩提寺になります。その中央には菩提寺山と竜王山(8)が肩を寄せ合うように存在し、竜王山の北面には「みどりの村(8)(9)が広がっています。それより手前が「三上台」、「イワタニランド」です。菩提寺山から南や東が「旧菩提寺(7)地域です。その南側は野洲川沿いまで田畑が広がっています。旧菩提寺の東が最も新しい団地「北山台(7)です。そして、十二坊のすぐしたに見えるのがゴルフ場「近江カントリー倶楽部(7)(8)になります。
三上山の向こうに比叡山がハッキリと見え、そのすぐ下には琵琶湖があるのが分かります。比叡山の向こうはもう京都市内です。
このポイントまでは事務所から車で5分です。山道の入り口付近に車を止めると20分から30分で登っていけるでしょう。坂はかなり傾斜がありますし、道の外はもっと傾斜のある山肌ですので注意してください。

(南) 十二坊から見る菩提寺 (北)
眺望3 眺望2 眺望1
(7)旧菩提寺・北山台 方面 (8)菩提寺山 方面 (9)三上山・雨山 方面

Photo: 十二坊から菩提寺・三上山・琵琶湖・比叡山 [JPEG 768*512 70KB]

 この後、2つの外向きカーブも景観が楽しめるポイントになります。これより奥では菩提寺を見ることはできませんが、Uターンできる場所がないので車の場合、しばらく先まで走らないと帰って来られません。
 道中には「十二坊」と書かれた石碑(1)があり、南の正福寺野洲川の向こうにある柑子袋が見下ろせます。
 頂上へは15分〜20分かかりますが、小さな丘へ登ると北は竜王町、東は水口町、南は甲西町の三雲・菩提寺が見渡せます。夜景や星を楽しむには絶好の場所ですが、道中に外灯がほとんどないため、日中よりも危険が増します。

 今回初めて十二坊の林道を通りましたが、非常に景色が良く、また自然がありのままに楽しめます。しかし、不法投棄されたゴミがたまっている場所もあります。もっと、地元の人たちに十二坊を知っていただきたいと思います。
林道は舗装をしてしまったので、元に戻す訳には行かないでしょうが、入口に駐車場だけ造って、徒歩でハイキングを楽しめるようになると、菩提寺の宝としてみんなが親しめるのではないかと思いました。
是非、一度だけでも十二坊からその見事な眺望を楽しんでください。日常生活の舞台が、小さい場所から遠く彼方までつながっている様が良く分かることでしょう。

[97/4/19]

★菩提寺山の楽しみ方

 菩提寺山は秋は松茸が取れるらしい(?)ので、無断での入山はできません。しかし、ふもとにある公園は手軽に利用できる場所です。
 (1)墓地入口の六地蔵
 

菩提寺商店街の県道からスーパー「クック」の脇を抜けて菩提寺霊園墓地の方に入ります。その裏手に広がる静かな公園で、山から流れてくるせせらぎが中央を下り、その両脇を伝って細長く整備されており、気軽に散策できるようになっています。
墓地の入口には六地蔵(1)が肩を寄せあって並び、その後ろには広大な梅林が造られています。
滋賀交通のバス停では、「みどりの村東口」で下車。町の巡回バスなら「三上台口」のバス停です。これらのバス停は「菩提寺派出所」のすぐ前にあります。そして、この派出所の裏が梅林ですから、南へ20mくらい県道を歩けば、すぐに墓地の入口です。

(2)公園内の下流 (3)公園内の上流 (4)公園の南から下流を見る

 さて、入口に車を止めて、徒歩で霊園の横を回って裏の土手を辿ると、そこが竜王谷に作られた自然公園です(2)(3)(4)。川上に向かって谷沿いに公園は延びており、山の中腹にある上水道のタンクへと山道が続いています。今回はそこまでは行きませんでしたが、整備された一番上の位置からは、横へ抜ける道があり、菩提寺小学校横の草野球場(5)を上から見下ろすことができます。

(5)野球場と菩提寺小学校
 

地元の人にもあまり知られていないようで、県道からも離れているためとても静かです。小川のせせらぎを聴きに、本を片手に一人で遊びに来るのも良いかも知れません。
とにかく、ここは人気のない場所です。のんびりとひとときを過ごすにはもってこいですが、ゴミをしないように十分気をつけて利用してください。おそらく管理をする人はいないと思われますし、ゴミ箱もありません。全く何もない公園ですので、せめていつ来ても心安らぐ場所として保って置きたいですね。
ちなみに、ここの小川はみどりの村の動物病院近くを流れて、A地区を横切って、みどりの村中央の公園にある貯水池につながっています。

[96/12/15]

★旧菩提寺を散策

 旧菩提寺と呼ぶのは、菩提寺の中でも古くからの歴史がある地区のことです。正式には菩提寺区と言います。
 久々に在所の中を歩いてみました。岩根小学校の菩提寺分校があった頃は学校帰りに走り回っていたはずです。2m程の幅しかない道路がクネクネと続いていて、今でも中学校の生徒はここを通学路にしています。

(1)在所の入り口 (2)洗濯場跡 (3)在所の路地

 八王子神社の所(1)から入っていくと、左手に阿弥陀院があります。そこから南に道が折れますが、その脇の水路は洗濯場の跡(2)です。十字路を東(左)に入ると在所の奥(3)に続きます。

(4)菩提寺保育園 (5)稲荷神社 (6)稲荷神社

 直ぐ右手に菩提寺保育園(4)があります。1998年春、新しく建て直して派手なオレンジ色になりました。ちょっと違和感・・・。
 その向かいには旧内藤邸の敷地(5)があり、今ではいくつかの宅地に分かれてしまいました。今では一建だけ内藤氏の後継が残っており、庭園は別の家の庭になっているそうです。唯一入れるのが菩提寺区の管理となっている稲荷神社(6)です。
 この神社の小さなお堂には二対の白狐が祀られています。また、両脇の地面に石塚が置かれ、それぞれ「牛之宮」(右)「馬之宮」(左)と記されています。これらは10年前の岩根西部圃場整備(菩提寺南部の田畑を含む)の時に移されたものです。

(7)石積の路地 (8)菩提寺山 (9)個人宅の門

(10)奥の路地

 更に奥(東)に進む道(7)は四角い石を整然と積み上げた壁や土塀に木の壁と最近の住宅地では見られない風情があります。そして、道の突き当たりの邸宅(9)は木を張った土壁が伝統を感じさせ、壁の上には瓦で出来た鳩が乗っています。一見お寺のように見えますが、個人のお宅です。
 ここから次は南(右)に向かいます。これを真っ直ぐに行くと県道へ出ますので、途中で左へ曲がります。すると、高低差のある道路(10)に出ます。これを下って道なりに行くと路地の上で梅の木が白い花を咲かせていました。
 喧噪を離れた空間は日々の煩わしさを忘れさせてくれることでしょう。ゆっくりと流れる時間を感じながら知らないところを歩いてみるのも、小さな冒険心が満たされて楽しいものです。小さな在所ですし、迷っても安心です。時間から取り残されたように思えても、これが本来の時間の流れかも知れません。

[98/3/10]

★菩提寺のお店

主に菩提寺で食事をできる場所を写真付きで紹介しています。
近隣のゴルフ場や県立公園で遊んだ後に立ち寄ってみてください。

菩提寺商店街